多汗症の種類

限局性多汗症について

ここで質問です。「あなたは普段から汗をかきますか?」

う~ん・・・それは普通に汗はかくけれど・・・。

たとえば、年齢を重ねると汗をかきにくくなったり、太っていると汗かきだったり、いわゆる汗っかきの人は、オールシーズン汗をかいていたりしますよね?

女性の場合は、汗によってお化粧がくずれてしまったり、洋服が汗で染みしてしまったり、ちょっと恥ずかしい思いをしてしまいます。

そのまま汗を放置しておくと臭いも出てしまうので、本当にやっかいです。

ですが、汗をかくの人間にとって体温調節のためであり、とても大事なことなのです。

夏は、特に汗をかきやすいですね。

ハンカチではなく、タオルを持ち歩いている人もいるようです。

当サイトの管理人の私も、やはり夏はハンドタオルを持ち歩いています。

汗をたくさんかく人であれば、絶対に必要なアイテムですね。

夏の暑い日に汗をかいたり、スポーツをして汗をかくことは当たり前ですが、発汗しない環境であるのに、大量に汗をかいてしまう人は「多汗症」という病気を疑ってみます。

手のひら、足の裏など、汗をかく場所がいつも決まっている場合は「限局性多汗症」と呼ばれます。

手のひらの多汗症では、用紙や雑誌を触っただけでページがしっとりと濡れてしまいます。

もし、人と握手をすると、ベットリと汗で相手の手が湿ってしまいますから、相手も気づくでしょう。

だからできるだけ握手をしないんだ・・・そんな人もいらっしゃいます。

車を運転すればハンドルが汗でびっしょりと濡れ、電車のつり革を持っても手から汗がしたたり落ちるようです。

足の裏に多汗がある場合は、においの原因になったり、足白癬(水虫)や細菌感染など、細菌感染を起こしやすくなってしまいます。

脇の下、手のひら、足の裏は、精神性発汗部位であり、精神的な緊張により発汗が増えます。

このような状態は深刻で、劣等感を持ってしまったり、対人関係にも影響してしまう場合が少なくありません。

3つの種類にわけられる多汗症

多汗症という病気について学んでいきましょう。

一般に、多汗症と呼ばれている病気には3つの種類があります。

1つ目は「全身性多汗症」です。

「全身性多汗症」とは、背中、胸部、腹部、おしり、大腿部など、ほとんど体中に大量の汗をかく病気です。

なかなか原因を断定するのも難しく、体質や生まれつきであることも多いようです。

また、一部の人は、脳の視床下部にある体温調節中枢に異常がおこることにより、汗を大量にかく症状が現れているケースもあります。

全身性多汗症の場合、多くは他の要因や病気が原因であることがあります。

たとえば、肥満や妊娠である場合、仕事で重労働をしていたり、運動の週間がある人にあらわれる多汗などです。

また、糖尿病や低血糖、機能障害、甲状腺、高血圧、視床下部の腫瘍や外傷、炎症なども、多汗症の原因として考えられます。

2つ目は「精神性多汗」です。

精神的な刺激やストレスがあると、汗をかく性質があり、多汗症となります。

3つ目は「味覚性多汗症」です。

味覚性多汗症の場合、病気のものは少ないそうです。

誰でも、タイ料理や韓国料理など辛いものや、熱いものを食べたときに汗が出ますよね?

これらは、本来生理的なものなので、治療の対象にはなりません。

しかし、多汗を気にするあまり、汗を予想してしまう「予期不安」がおこる人がいます。

わかりやすくご説明すると、「辛いものを食べて、汗が出たら嫌だなぁ」という不安をもつと、精神的な緊張状態になり、2次性の「精神性発汗」が加味されることがあるというわけです。

その場合は、精神性発汗の治療を行います。

味覚性の発汗は自然なことなので、自分もそれを自覚し、周囲もそれを理解することが大切です。

他には、耳下腺の障害や脳炎、顎部、胸部交感神経障害などが原因である味覚性多汗症もあり、その場合は普通の人より過剰に汗が出ます。

局所性多汗症、手掌多汗症など

多汗症の原因は何なのでしょう?

原因ははっきりとは解明されていませんが、交感神経の機能亢進の状態が続くことで、汗を分泌する腺(エクリン腺)が活性化されて、多量の汗が分泌されるといわれています。

多汗症を分類すると、割合的には、全身性多汗症の症状を持つ人が多いようですが、それ以外にもさまざまな症状がみられます。

一つ目は「局所性多汗症」です。

多汗症でお悩みの多くの方は、この局所性多汗症だと思います。

局所とは、手のひらや脇の下、足の裏、顔、頭部など、多汗のする部位が限定され、局所性多汗症の特徴として、各部位で同時に発汗します。

例えば、手のひらで発汗していると、同時に足の裏やワキ、顔や頭から、発汗する状態になります。

原因は、自律神経がバランスを崩し、交感神経の反応が強くなってしまうことによるものです。

二つ目は、手のひらで発汗する「手掌(しゅしょう)多汗症」です。

手から汗が滴るように出るために、「手を動かすと汗が飛び散る」「新聞や雑誌が濡れてしまう」「握手をするのが嫌だ」「手が滑って物を落としてしまう」など、生活の中でさまざまな支障が生じます。

足の裏の場合は、足蹠(そくせき)多汗症、ワキは腋窩(えきか)多汗症といわれます。

足蹠多汗症の場合、足の裏に大量の汗をかき、サンダルが履けない、靴を脱いで歩くと足跡がついてしまうので人の家に行けない、という方もいらっしゃいます。

また、汗による二次感染で、足のニオイが強くなってしまう傾向があるようです。

味覚性多汗症とは?

ここでは「味覚性多汗症」について学んでいきましょう。

誰にでも経験があると思いますが、激辛カレーやトウガラシたっぷりの料理など、辛いものを食べると汗をかきますね?

酸っぱいもの、辛いものなど刺激物を摂取すると、体がポカポカ温まって自然に発汗するのです。

これは、主に顔面のエクリン腺から放出される発汗で、カプサイシン刺激によって生じる発汗ですと「口腔内痛覚性発汗」とよばれています。

一般的に、このように刺激物を食べたときに汗が出るのは、当たり前で普通の状態です。

しかし、これらの環境の中で、過剰な発汗がある場合は「味覚性多汗症」と診断されます。

味覚性多汗症は、食事をしているときに大量の汗をかきます。

わかりやすくご説明すると、味覚性多汗症の場合、辛いものを食べた際の味覚神経が受ける刺激が、一定の部位の発汗神経にだけ多く伝わり、大量の汗が出るというシステムだそうです。

味覚性多汗症の症状が強い人は、酸味や辛味の強いものを食べているわけではないのに、過剰な汗が出るそうです。

では、味覚性多汗症の原因は何でしょう?

味覚性発汗に緊張した時の精神的な刺激が加わり、精神性発汗もプラスされ、大量の汗となるようです。

発汗に伴う精神的ストレスも重要な原因で、味覚性多汗症の症状をいっそう悪くしてしまうことがあります。

たとえば、食事をした時に大量の汗をかき、精神的に辛かったり、人前で恥ずかしい思いをしたことがある、このような経験は精神的に追い詰められていることになります。

食事の席で精神的ストレスを受けた経験があると、味覚性多汗症の症状がますます悪化する可能性があります。

また、糖尿病性神経障害、顔面帯状疱疹、頸部交感神経節への浸潤、耳下腺の損傷などでも発症することがあるようですので、気になる場合はやはりお医者さんで診断してもらうことが大切です。

副乳多汗症について

こちらでは「副乳多汗症」についてみていきましょう。

「副乳多汗症」という病名を聞いたことがある方は少ないと思いますが、「副乳多汗症」は多汗症のひとつです。

特に男性は、「副乳」という言葉自体をあまり聞いたことがないかもしれませんね。

では、女性のみなさんに質問です。

生理の前など、脇の下がぷっくりと腫れることはありませんか?

このような症状が出ている女性の方は、副乳多汗症の疑いがあります。

乳腺組織は脇の下にもありますが、もともと汗腺組織は乳腺から進化したものと発生学的にいわれています。

特に、脇の下の副乳は特異的に発汗作用が強いということです。

また、副乳多汗症は、ワキガの多汗症と同じ種類といわれています。

女性(人間)の乳房は左右の胸にひとつずつありますが、哺乳類の動物ですと沢山の乳房があります。

実は、人間にも複数の乳腺組織が胸の側面部分に出来るケースがあります。

これが副乳です。

副乳の乳腺組織が脇の下にある場合、そこに多汗症の症状が出ます。

汗腺組織は乳腺から進化したゆえに、健康な人でも脇の下で汗をかくことが多いのですね。

脇の下の副乳は発汗を強くする場所であり、発汗が大量になると「副乳多汗症」と診断されます。

では、副乳多汗症には、どんな治療法があるのでしょうか?

それは、手術によって副乳を摘出することです。

これによって、汗を減らし、多汗症の症状を軽減することができます。

副乳多汗症について Vol2

通常、乳腺は、胸に左右に1対ありますが、その乳腺が脇の下に存在することがあります。

データによると、女性の5%、男性の2%が副乳を持っているといわれています。

この副乳を持っている人は、そこが多汗になることが多いといわれています。

もちろん、副乳から赤ちゃんに飲ませるための母乳は出ません。

母乳を出す乳腺組織は、「原始アポクリン腺」が発達して乳腺になったものなので、そこに汗を多くかくことも当然でしょう。

副乳多汗症の場合、原因となる副乳は体にとって不要なものなので、手術で摘出することが可能です。

摘出手術をすれば、かなりの量の汗を減らすことができます。

では、どのくらいの減汗効果があるでしょう?

摘出手術による減汗効果は、アポクリン腺型多汗症に比べると少ないですが、精神性発汗型の多汗症と比べると、大いに期待できるでしょう。

副乳を持つ方は、それを自覚しているケースもあります。

生理のときに副乳が張ったり、痛みを伴う場合もあり、それで気がつく人も多いようです。

また、出産後は、脇の下がぼこっと出ることで副乳の存在に気づく人もいます。

今まで副乳の存在に気がつかなかったのに、精神性発汗の手術をする過程で、偶然に副乳が見つかることもあります。

最後に、副乳の摘出手術についてみていきましょう。

副乳には乳頭だけの場合と、乳輪や乳腺まで発達している場合もあり、状況に合わせて手術をしていきます。

大きさによっても、乳頭だけの小さなもの、通常5mm以下のものは、レーザーを使いわずか5分ほどできれいになります。

それより大きく、で乳輪や乳腺まである場合でも、メスで切除して縫い縮めることで、きれいに切除できます。